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概要

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開発支援のご紹介 工業技術センターでは、沖縄水産高等学校と新海水産が共同開発を進めている、県産魚と県産柑橘類を組み合わせた「フルーツフィッシュ」の開発支援を行いました。 工業技術センターは、県内製造業への技術的支援を通して産業の活性化に貢献することを使命として事業に取り組んでいます。「製品の開発に関して技術的なアドバイスがほしい」、「製品の品質を上げたい」、「研究開発の支援がほしい」などの技術課題解決や新製品・新技術開発の支援が必要な場合にはお気軽にご相談下さい。沖縄県工業技術センター 企画管理班〒904-2234 沖縄県うるま市字州崎12番2 TEL:098-929-0111 FAX:098-929-0115       E-mail:kousi@pref.okinawa.lg.jp(メルマガを始めています。申し込みはHPからも行えます)       ホームページ:http://www.pref.okinawa.jp/site/shoko/kogyo/index.html フルーツフィッシュとは、柑橘類などを混ぜた餌を与えて育てることで魚肉に香りをつけ、魚の生臭さを抑えた新しいブランド養殖魚のことです。 沖縄水産高等学校では、配合飼料にシークワサー果皮や果肉を混ぜ合わせた混合飼料の作成方法を確立し、ミーバイやマダイ、クロカンパチ、海ぶどうなどを養殖している新海水産(うるま市)で給餌試験を行った魚肉の食味試験を行ったところ、シークワサーの風味が確認できたことから、魚肉中の香り成分を測定したいと相談がありました。 そこで、工業技術センターで所有するガスクロマトグラフ質量分析装置を用い、すりつぶした魚肉の香り成分を測定した結果、シークワサーに多く含まれるリモネン、テルピネン、シメン等の香り成分が検出されました(図1)。また、給餌開始からの期間が長くなるに従い香り成分の量が増えるなど、食味試験とも一致する結果も確認できました。 この結果を受けて、沖縄水産高等学校総合学科海洋生物系列3年生が第7回「SCORE! サイエンスin沖縄:起業のための研究能力サイエンスフェア」(2018年12月8日(土)沖縄科学技術大学院大学で開催)で発表したところ、見事優勝しました。 現在は商標登録や特許申請のほか、県内商業施設での試食会なども行われており、商品化が進んでいます。図1 フルーツフィッシュ分析例写真はガスクロマトグラフ質量分析装置。揮発性成分をキャリアーガスにのせて分離を行います。分離した単一成分のマススペクトルを測定し、成分の定性や定量を行います。  メーカー・型番:島津製作所 GCMS-QP2010Ultra13 OKINAWA INDUSTRIAL FEDERATION NEWS