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概要

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 将来を担う子どもたちに地場産業への理解を深めてもらうことを目的に、定期的に実施している「学校と産業界の交流事業」。去る9月には福島特許事務所(那覇市樋川)の弁理士・西平守秀氏が沖縄市立安慶田中学校に招かれ、3年生111名に向けたキャリア講演会を行いました。  沖縄市立安慶田中学校では進路選択を間近に控えた3年生に向けて、毎年3回程度のキャリア講演会を行っています。本年度は新型コロナウイルスの影響によりしばらく見送られてきましたが、8月の進路希望調査で「将来の夢が見つからない、社会にどんな職業があるのか分からないといった生徒が意外と多い」ことを受け、例年通りに開催を計画。一人目の講師として、福島特許事務所の西平氏が選ばれました。 主な講演内容は、弁理士という職業について紹介する前半と、仕事・生き方全般についてアドバイスを述べる後半の二部構成。西平氏はまず北谷町で生まれ育った自身の生い立ちを簡単に振り返りながら、弁理士を志した経緯を説明しました。大学卒業後は医療用ロボットの研究・開発などに携わってきましたが、あるとき「どんなに優れた技術や商品があっても事業化するのは難しい」という壁に遭遇。そこで初めて知的財産の重要性を痛感し、特許・実用新案・意匠・商標に関する専門家である弁理士の道を目指しました。 講演中、西平氏は頻繁に生徒とキャッチボールを繰り返し、例えば後半には「仕事は何のためにすると思いますか」と呼びかけ、「お金のため」、「いい生活を送るため」、「好きなことをして生きていくため」、「経済を回すため」といった回答を引き出しました。さらに「将来どんな仕事をしたいか」を煮詰めて考えていくと、行き着くところは「どれだけ自分と向き合い、自分のことを知っているか」になると説明。本当に自分に合った仕事を見つけるためには、普段から「常に自問すること、悩むこと、社会に疑問を持つこと」が大切だと説きました。 約50 分間の講演後には質疑応答の時間が設けられ、生徒だけではなく教師からも「知的財産絡みで沖縄でヒットした案件は何か」、「生徒でも取れる特許にはどんな種類のものがあるか」といった質問が活発に寄せられました。令和2年度 第4回 学校と産業界の交流事業令和2年9月18日(金) 沖縄市立安慶田中学校  福島特許事務所西平守秀氏キャリア講演会講演する西平守秀氏講演前に校長の與志平洋子氏にあいさつ講演後の質疑応答の様子3年生111名が参加熱心にメモを取る生徒たち沖工連では常時、講師の依頼を引き受けていますOKINAWA INDUSTRIAL FEDERATION NEWS 14